2023/10/03

守 章 個展 展覧会タイトル;『着地する目と点と波のこと』


守 章 個展


展覧会タイトル;『着地する目と点と波のこと』

会期:2023年 10月21日〜2024年1月31日 (OPEN土&日の12時〜18時)



1995年のセッション以降、コラボレーションでの発表を多数続けてきて カメラの前はいつも舞台だった。

不思議なことに目線をレンズに向けた事は一度も無く、1人の場合でも2人でも撮影したあとに映像を確認して修正の繰り返しだった。

併せて四つの目で見えない死角を追い続け、そのズレがバランスになっていたようにも思う。

わたくしは試みとして、作品化した其れらの空間と時間の痕跡を調査したくなった。

離れながら、近づきながら音とカタチ。其の『景』の手触りを確かめたくなった。

カメラの持つ未知さ加減、それは偶然が孕んでいる。写真とは裸眼で見た次元とは違う未知の時間がいつでもそこにある。

わたくしの現実を表現する上で、偶然はそのリスクを冒しても入れる必要がある。








・守 章(アーティスト)


1967年宮城県石巻市生まれ。1996年に守雅章と守喜章の双子の兄弟ユニットとして活動開始。「私」と「他者」を結び、遠ざける各種メディアが生む「距離感」、集団や自治体などの区分けに存在する見えない「境界」を視聴覚化する制作を行っている。

近年の主な展覧会に「Path-Artの仲間たち 富田俊明×守章  リップ・ヴァン・ウィンクルからの手紙 」(釧路市立美術館・北海道)、「リボーンアートフェスティバル2019 」(石巻市街地エリア・宮城)、「新・今日の作家展2019・対話のあとさき」(横浜市民ギャラリー・神奈川)

など。

現在、守 章は守雅章により宮城県石巻市を拠点で活動。2019年より有馬かおると共にART DRUG CENTERを運営している。


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石巻かほく 2023年11月19日>




河北新報ONLINE 2023年11月19日 12:00>
偶然がもたらす不思議な感覚 アーティスト守さん、石巻で個展:
https://kahoku.news/articles/20231118khn000044.html




んだっちゃ!:2024年1月号。


2023/04/27

O JUN 展 ・脳天(のうてん):2023年5月13日~ 10月1日

アートドラッグセンター(宮城県石巻市)は、5月13日(土)よりO JUN 展 ・脳天(のうてん)を開催します。1993年にドイツに滞在中、双ギャラリー(東京)にて発表された作品に交え、制作当時の意図を反映する未発表の絵画作品そして、親交のあった文化人類学者の故・西江雅之氏が寄稿された当時の展覧会リーフレットもご覧いただけます。


O JUN 氏。現在は、ミヅマアートギャラリー(東京)に所属し、 精力的に作品を発表し続けられています。 その表現行為は絵画の制作に加え、80年代後半からパフォーマンス、ライブドローイングを室内野外で発表され、90年以降はリトグラフなどの版表現を加え、現在まで様々なメディウムや場を横断しながら「描き」について身体と表出の関係を探る実験、制作を続けています。 3年前の展覧会に続き二回目の展覧会となる今回の企画は、なんと写真作品です。

文化人類学・言語学者の故・西江雅之氏は寄稿文のなかで此のように云われました。

『写真は光の力を借りて時間を止める装置ではない。O Junの写真とは、光に乗せて時間を消したり創り出したりすることが出来る乗り物なのである。』※

時間と空間にまつわる距離感、そして想像することの多様さをご高覧賜れましたら幸いです。


企画者:守 章


※ 【1993年 10月16日発行・双ギャラリーで開催された O JUN 展『脳天』】寄稿文より抜粋






"Der.Kanonenkopf-タマアタマ" ー  1993年

(脳天-双ギャラリー展覧会リーフレットより)




(脳天-双ギャラリー展覧会リーフレットより)



・OJUNさんと写真についての逸話


家にある古い箪笥に一枚の写真があって、探し物のついでに見つけてしまい『あぁ、こんなところに仕舞ってたんだなぁ』と、手にとって眺め戻した。

あるときに、あの写真を探しても見つからなくて、全ての引き出しを探しても見つからない。

また何かの用事で向かった箪笥の引き出しの端に、あの写真が挟まっているのを見つけては仕舞うけど、改めて探すとまた見つからない写真。

引き出しが締まった箪笥の中は宇宙になっていて、箪笥の中をぐるぐる彷徨っているのだ。

ずいぶん前に伺った此の話。

あの写真が何なのかは失念してしまったが

今回、30年ぶりに対面した『脳天』を前にふと、思い出してしまう。


守 章(アーティスト)


▪ 作家名_O JUN(オウジュン)

▪ 展覧会名_脳天-1993 年の仕事から-

▪ 会期_ 2023年5月13日(土)~ 10月1日(日) Open: 土・日 12:00-18:00

▪ 会場_ART DRUG CENTER


〒986-0822 石巻市中央 1-2-7 2F


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O JUN略歴


1956 東京生まれ


1980 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業


1982 同大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了


199094 ドイツ(デユッセルドルフ)滞在(GermanyDüsseldorf


2009 文化庁在外研修制度によりアルゼンチン(ブエノスアイレス)に滞在(ArgentineBuenos Aires)


201021 東京藝術大学美術学部教員(21~東京藝術大学名誉教授)


2021 多摩美術大学客員教授、青森公立大学非常勤講師、東京大学非常勤講師


個展、グループ展(抜粋)

2023「顕神の夢」岡本太郎美術館(神奈川)

2022 「六本木クロッシング2022 森美術館(東京)

「象印森淳一·O JUN ミヅマアートギャラリー(東京)、「つなぐいのち」国立国際美術館(大阪)、「八甲田大学校」国際芸術センター青森(青森)、「HANCO展」フラットリバーギャラリー(東京)

2021 東京ビエンナーレ(TOKYO biennale(丸の内パークビルディングエントランス、有楽町ビル壁)、個展「目 対 絵」VOU/棒ギャラリー(京都)、

個展「三つの絵」ナディフギャラリー(東京)

2019 個展「途中の造物」ミヅマアートギャラリー(東京)MIZUMA ART GALLE 

2017 O JUN×棚田康司展·鬩」伊丹市立美術館(兵庫)、ほったまるびよりpart2 O JUNと吉開菜央-画家の三日間とほったまるびより自家製4DX公演」旧名古屋港税関寮(愛知)

個展「O JUN展」ガレリア·フィナルテ(愛知)

2016 「まんまんちゃん、あん」国際芸術センター青森(青森)

2013 「描く児」府中市美術館(東京)

2010 「アーティストファイル」国立新美術館(東京)

2002  「近作展27/O JUN」国立国際美術館(大阪)


収蔵: 国立国際美術館、東京都現代美術館、府中市美術館、伊丹市美術館、岡崎市美術博物館、愛知県立美術館、高松市美術館、カスヤの森現代美術館



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O JUN個展(守章企画:ART DRUG CENTER)、石巻日日新聞8月10日掲載!。




2022/12/14

RED BUTTON PARAKEET#1:Eccentric Relationship (有馬かおる企画)

 +

会場:ART DRUG CENTER 2F

展覧会名:RED BUTTON PARAKEET#1:

     Eccentric Relationship (有馬かおる企画)

会期:2023/1/7~3/5 <OPEN土&日の12時~18時>

※この展覧会は”作者の血を使う”作品が多く含まれます。理解した上で入場や観賞をお願いいたします。





RED BUTTON PARAKEET#1:Eccentric Relationship

※1 :RED BUTTON PARAKEETとは、IЯUYAAYURIと有馬かおるのユニット。二人の関係から見える(広がって行くであろう)世界と、その世界で”生きる”コトを表現するユニット。


IЯUYAAYURI と私(有馬かおる)は写真(自分の外見)が嫌いだった。二人とも子供の頃からの写真がほぼ無い。原因はお互いに違うが、ざっくり言えば、容姿や存在を繰り返し馬鹿にされた事にある。そんな二人。が、なんのきっかけか、写真をお互いに撮りあうようになった。こんな表情するんだ、こんな表情を愛おしいと思うんだ、を繰り返し、それぞれが(他者の目を借りてお互いに少しずつ)自分自身を許し受け入れるようになっていった。写真でしか出来ないコト。笑顔が増え、両手を広げるようになった。両手を広げるポーズは絵においても重要だ。閉じこもってる人は中々そういう絵が描けない。先日、夜中にうなされてたので、どうした!?と聞いたら「嫌だって言ってるのに、あなたに写真撮られた!」と怒られた。先は長い。お互い始まったばかり。


コレは二人の関係性。ではあるが、今はまだ、全てを語る時じゃ無いし、

そんなに多くの事柄を入れ込む時間もスペースも作品も無い。


他者に撮影されるとは、他者を撮影するとは、

正直なところ、どう言う意味なのか、どうなって行くのか、どうなるのか、どうなりたいのか、わからない。お互いを撮りあうことで生まれる何かはあるのだろうか、ないのだろうか、。


そうそう、

IЯUYAAYURI が白いガーゼが敷いてあるインスタレーションしている部屋で、両手をリストカットしていた。舞台のワンシーンのようで、とても印象的だった。その時ある衝動が口から出てしまった。その腕を撮影していい?彼女はいいよと言った。


彼女に死ぬ気はないとわかるまで、かなりハラハラした時間を過ごした(理由は私が別の女性と幸せになるのが嫌だから)。

彼女は生きるために、その行為をしている。の、だ、が、不意に魔が差してしまうことがある。

実際ヤバかった時はあるあるだ。

だから、安心できないし怖いし不安ではある。


以前妻の付き添いで、カウンセリングに同席した時、二人の関係はエキセントリックだから。と、言われ、「でしょうね」と思った。

お互いに相手を本気で殺そうとは思ってないが、妻は魔が差すかもしれないし、私は狂うかもしれない。


私が生きるために(生き残るために)作品を作ったり、生活をアートにしたりするように、

二人は共に生きるために(生き残るために)二人が必要になったのかもしれない。

以前、カウンセラーに質問をした。私たちは共依存ですか?と。

カウンセラーは、外から見るとそう見えるけど、実際は全く違います。

私は、どっちでも構わなかった気がする。なぜなら違いは現在もわからないから。

今、

石巻に来て、かなり(以前と比べれば)穏やかに過ごしている。

だからこそ、ここに、この場所で展覧会ができている。


RED BUTTON PARAKEET  有馬かおる:





                         撮影 IЯUYAAYURI  


                           撮影 有馬かおる



                            20030527(17歳当時)  : IЯUYAAYURI 


                         1997(28歳当時) : 有馬かおる

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展示会場風景:









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会場:ART DRUG CENTER 1F

IЯUYAAYURI 個展紹介の前に:

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この先、より過激な血液を使った展示の写真作品(画像)が数枚現れます。

ご理解した上で、ご覧ください。

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会場:ART DRUG CENTER 1F

会期:2023/1/7~3/5


 IЯUYAAYURI 個展

展覧会タイトル::生きて幸せなら生きたいよ死んで幸せなら死にたいよ


※この展覧会は”作者の血を使う”作品が多く含まれます。ご理解した上で入場や観賞をお願いいたします。


SNS: https://www.instagram.com/iruyaayuri/






                     IЯUYAAYURI 写真 無題 2022




誰のためでもなく”自分が今を生きるために”制作するIЯUYAAYURIについて:


生きて幸せなら生きたいよ

死んで幸せなら死にたいよ

(IЯUYAAYURIのinstagramより)


ART DRUG CENTERは「アートは人を癒す薬である」から命名されているが、それにふさわしい展覧会を2023年1月7日~3月5日に開催します。IЯUYAAYURI の17年ぶりの個展です。基本はレンタル(1F)の展覧会になりますが、展示作品の多くが”作家の血を使う”のでメインのスペース(誰かに展示してもらうわけにもいかず)は、RED BUTTON PARAKEET(IЯUYAAYURIと有馬かおるのユニット※1)による展示をします。


IЯUYAAYURIは2003年高校3年生の時に地元(三重県)の画廊喫茶パラスで個展を開催します。その後、YEBISU ART LABO 個展(名古屋/2004)、ART DRUG CENTER 個展(犬山/2004)、ART DRUG CENTER企画展(犬山/グループ/2005)、画廊喫茶パラス個展(2005)と精力的に展覧会をします。が、2005年に有馬より「こんなレベルの作品作るなら止めてしまえ!。お前アート辞めろ!と言われた。(IЯUYAAYURI談)」により、酷く心が傷つき活動を休止する。それから17年の年月が流れ、2022年。以前よりの制作スタイル、リストカットをした後に出る血液をガーゼに染み込ませ、それを素材に作品を制作することを再開する。


IЯUYAAYURIは言う。”未練があった。過去に活動していた自分自身に負い目を感じていた。年月が経つ度に忘れようとした。ある日、「何故こんなに生き苦しいのだ」と自傷行為をした。堪えていた涙を流すように、血を流した。過去に読んだ谷川俊太郎さんの作品「色」の最後の一行を思い出した。「絶望は単純な色をしている清潔な白だ」。私はまた、絶望の色をしたガーゼに血を垂らしていた。”


IЯUYAAYURIは今現在も(思考、作品)変化している。展覧会を決めたことで、それが加速してるのかもしれない。ゆえに、展示が始まるまで、どんな形に落ち着くかわからない。また、期間中に会場に作者が足を運ぶことはない。鑑賞者の感想は別にいらない。本人がただただ展示をした「自分の作品が見たい。」だけだからだ。「自己満足で良い」とIЯUYAAYURIは言う。「メンヘラ」という言葉がなかった時代から、IЯUYAAYURIは誰のためでもなく、”自分が今を生きるために”制作している。


最後に、

IЯUYAAYURIは美術短大の授業で、助手に「自分自身の血を使うことに対し、もの凄くディスられた」らしい。その時、美術評論家の三頭谷鷹史さんに「血は血でしかない。」と言われた言葉を今でも強く握りしめている。そして、私は2004年個展に見た作品、夕焼けの中、風になびいていた血のついたガーゼを”美しい”と思ったことを今も忘れてない。(ART DRUG CENTER代表有馬かおる)


略歴

画廊喫茶パラス2003年個展

YEBISU ART LABO 2004年個展

ART DRUG CENTER(犬山)2004年個展

ART DRUG CENTER(犬山) 2005年企画展(グループ)

画廊喫茶パラス2005年個展

ART DRUG CENTER(石巻)2023年個展



                     IЯUYAAYURI 写真 無題 2022



                     IЯUYAAYURI 写真 無題 2022


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展示会場の写真

1F:

 IЯUYAAYURI 個展

展覧会タイトル::生きて幸せなら生きたいよ死んで幸せなら死にたいよ














2F:IЯUYAAYURI の過去作品







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参考画像:2004/09/03-10/31/IЯUYA AYURI/蠱疾x個室

http://artdrugcenter1996.blogspot.com/2010/06/iuya-ayurix.html